【名セリフ】ドラマ HOTEL 第1シリーズ 第9話 「パワーランチ」
大好きなドラマのひとつ。HOTEL。
突っ込みどころ満載のドラマですが、なかなかグッとくるセリフやシーンもあったりします。特に毎回終盤に出てくる、松方弘樹演じる東堂マネージャーのセリフがいいんですよねー。
締めゼリフとでも言いましょうか。
高嶋政伸演じる赤川一平も新米ベルボーイから少しずつ成長していく様子が良く描かれています。
そんなホテルのあらすじや、締めゼリフを紹介していきます。
今回は第1シリーズ第9話。
それでは、ざっくり登場人物から。
ハウスドクター:いずみ
第9話ゲスト:ミヤザワ
ストーリー
ドアマンの磯部に感想を聞かれた一平は余裕の発言。
「簡単簡単。だってお客様に頭下げて『いらっしゃいませ』って言うだけだもん。」
そこに一台のタクシーが。中から出てきたのは一平の高校の同級生、ミヤザワだった。
今は一流の商社で働いていて、今日は商談の為にホテルに来たというミヤザワ。
フロントでチェックインするミヤザワ。宿泊しているジョン・ウォーカーに用があるから部屋の番号を教えてほしいと言う。「1111号室です」とあっさり答える杏子。
一方一平は、商社でバリバリ働くミヤザワと自分を比べてしまう。
一平ナレーション(以下NA)
「俺はお客様にただ頭を下げたり、お客様のカバンを運んだりするだけで・・・」
そんなことを考えていると、また一台のタクシーが。
ドアを空け、女性が降りるとそのままドアを閉めてしまった一平。
慌てる女性客。「私のカバンは?降ろしてくれなかったの!?」
時すでに遅し・・・。タクシーはそのまま行ってしまった。
荷物の中には、今日15時からジョン・ウォーカーとの商談で使う資料が入っていたという。「Mr.ウォーカーはとても厳しく、アポを取るのも大変な人なのに!15時までにあのカバンが出てこなかったら今までの苦労が全部台無しになっちゃうじゃない!」と真理に詰め寄る女性客。
事務所に呼ばれた一平。持田にタクシー会社を聞かれたが色と模様しか覚えていない。
それを手がかりに15時までにカバンを探さなくてはならない。
「一平、ドアマンは簡単な仕事だと思って、ナメてたんじゃないのか?」と持田。
否定しつつも「お客様がカバンのことを何も言わなかったから・・・」と言い訳する一平。
「言い訳はいいから、二度とミスをしないように」と持田に釘を刺される一平。
落ち込みながら食堂に行く一平。
杏子達がミヤザワの話で盛り上がっている。
「お給料も高そうだし、結婚するならああいう人もアリかな?」
一平NA
「俺は、なぜか杏子ちゃん達に話を聞いていたことを知られたくなく・・・」
席を離れる一平。
一平NA
「姉さん。もしかすると杏子ちゃんは俺なんかより一流商社マンのミヤザワに・・・」
その頃ミヤザワは、1111号室の前にいた。
「Mr.ウォーカーはアポも取ってないのに会ってくれないだろうな・・・」
そう思っていると部屋からウォーカーが出てきた。後をつけるミヤザワ。
落ち込んだ一平は医務室へ。
「なんだか体がダルくて。お客様のカバン運んだりとか人に頭下げたりする、こういう仕事が・・・急に空しいっていうか・・・」とドクターのいずみに訴える一平。
「ここは学校の医務室じゃないのよ。」と言いつつも、一平の症状を『五月病』と言ういずみ。仕事に慣れてくると思い悩む人がよくいるのよ、と軽くあしらおうとするが、一平は訴え続ける。
「俺真剣に悩んでるんです。商社入った高校の友達なんかもう商談任されてるっていうのに、俺はまだこんな・・・」
ミヤザワはMr.ウォーカーのストーカーを続けている。
「Mr.ウォーカーの日課は13時に水泳・・・どっかで知り合うきっかけ作らなきゃ。」
事務所ではカバンが見つかったとの連絡が。あと15分で着くが、それだと商談に間に合わない。
真理が商談に同行し、Mr.ウォーカーに謝罪することに。
「事情は分かるが・・・」と渋るMr.ウォーカー。
するとカバンを持った一平がやってくる。「お待たせ致しました!」
謝罪する一平。
一部始終を見ていたミヤザワは立ち去る一平と目が合いニヤリ。
さらに落ち込む一平。
商談が終わってエントランスに出てきた女性客。結局商談は纏まらなかった。
「カバンを確認しなかった君の責任だ」とMr.ウォーカーに言われてしまったという。
「やっぱり俺のせいなんです。ダメなんです俺。」ますます落ち込む一平。心配になる真理。
花粉症で医務室を訪れた東堂がいずみに相談を持ちかける。
「一平に何か悩みがあるんじゃないかと真理さんが心配して。仕事を始めて三日目・三ヶ月目・三年目は要注意ですし、あいつも始めてから三ヶ月目ですから。一発注射を打ってやってください。」
「じゃあ、客室をとってくれます?」といういずみ。
客室に呼び出される一平。ベッドに思いっきり横になるよういずみに言われる。
「このままゆっくり眠りたい気分す。」という一平に、
「ホテルはその気分を売っているのよ。」といういずみ。
「お客様に頭を下げたり、カバンを持ってあげたりするだけがサービスじゃないの。」といずみは言いながらどこかに電話をかける。「持ってきてほしいものがあるの。」
部屋に来たのは、もみがらの枕・爪切り・ヘアドライヤー・耳かき・入浴剤・・・。
「もみがらの枕まで揃ってるんですか」と感心する一平にいずみは、
「ホテルマンはお客様にサービスする『サーバント』なの。」と言う。
驚く一平。
「サーバント?それ、『奴隷』ってことじゃないですか。じゃあ、俺は奴隷っすか!?」
「今の君はその奴隷以下!」といずみ。
困惑する一平に「ここでゆっくり考えて答えを見つけてみなさい」と言い残し、いずみは部屋を去る。
ロビーには仕事が終わった杏子とミヤザワの姿が。
「明日Mr.ウォーカーを昼食に接待したいのだが、初めてだから一平に相談したかった。」というミヤザワ。「まだアポを取ってないが、会社でも『お前みたいな若造には無理だ』と言われ『やるしかない!』って思って・・・」と事情を説明。
そこにたまたま一平が通りかかる。
う・・・恨めしい・・・
「俺たちの強力なライバルが出来たみたいだな。」と北山センパイ。
次の日。
朝しぶしぶ起きる一平。しかし「ここで負けたらいずみ先生の言うとおり、奴隷以下になってしまう」と気合を入れて出社する。制服を取りに行くと、風邪で休んでいたドアマンが出てきたので、ベルマンに戻るよう言われる。
一方杏子はいきなり社長室を訪れ、ミヤザワの話を真理に相談する。「相談を受けたお客様は一平の友達だから、商談が成立すれば落ち込んでいる一平も元気が出るのではないか。」と。
真理は早速ミヤザワにランチのレクチャーを始める。
壁際の席を勧めて「ここが『パワーテーブル』です。」と言う真理。
ミヤザワが壁側に座れば、向かい合った相手にはミヤザワしか見えない。必然的にミヤザワに注目するようになる。
ミヤザワの座っている席は「パワーシート」と呼ぶらしい。
「大切なのはメニューの設定、ランチの所要時間、そして何よりもホテルとの信頼関係なんです。」と言う真理。
「でも、僕にとても信頼関係なんて・・・」と怖気づくミヤザワに
「その為に我々スタッフがいる。ご安心を」と言う料理長。
「昼食を利用したビジネス戦術をアメリカでは『パワーランチ』と呼んでいる」と真理が説明。
陰から見守る杏子の元にやってきた一平。またふてくされてどこかへ行ってしまう。
ジムでウォーカーとなんとか仲良くなれたミヤザワはランチを誘うことに成功。
レストランにウォーカーを連れてやってくる。
一方社員食堂では一平と杏子が。
「商談うまくいくといいね。」と言う杏子に
「どうしてアイツに構うんだよ。」と怒る一平。
「向こうはレストランで食事。こっちは従業員食堂。まあどうせ俺は『サーバント』以下だからさ。」と言う一平に
「ミヤザワさんだって会社で『お前じゃダメだ』って言われた仕事を必死にやろうと努力してる。それだけ頑張ってるのに一平くんは黙って見てるつもり?」と問いかける杏子。
黙る一平に「もう知らない!」と怒る杏子。
レストランでは、ミヤザワが自己紹介をし、実は商談をしたいとウォーカーに話す。「私はどんな接待も受けない」と帰ろうとするウォーカー。真理も出てきて「これは接待ではなくビジネスだ」と説得する。ミヤザワも必死にくらいつく。
「あなたと昼食をともにして、僕のビジネスを知ってもらいたかったんです。」
様子を伺う杏子の元に一平もやってくる。
レストランスタッフにも囲まれるウォーカー。
諦めるウォーカー。
「君は多くの人からサポートされる優秀な人間らしいな」とウォーカー。
ウォーカーとコネクションができたミヤザワは一平に「お前のおかげだ」と礼を言う。
「俺は何もしていない。変な同情はよしてくれ。」と言う一平に
「ホテルマンっていいな。お前の親友だった俺の為に皆で協力してくれて。実を言うと、俺仕事に自信なくしかけてたんだ。昨日お前がこの寒空に一生懸命ドアマンやってる姿見て『俺も頑張らなきゃ』って思った。仕事は違うが、お互いしっかりやろうぜ!」と言って去ろうとする。
一平はミヤザワを呼びとめこう言う。
「何号室だ?俺がお前のカバンを持つよ。」
ミヤザワを送る一平を見守る東堂・真理・いずみ。
「一平君の五月病も治ったみたいですね。」と真理。
「私、一平君に『奴隷以下だ』なんて言っちゃって。東堂マネージャーの受け売りなの。」といずみ。
「一平もきっとその意味が分かったんだろう。」と東堂。
ここから、東堂の締めゼリフ。
一平NA
「姉さん。俺、快調です。俺は、ミヤザワにコンプレックスを持っていました。でも、杏子ちゃんや皆のおかげで・・・」
そこにやってくる杏子。
「杏子ちゃん。ありがとう。」と言う一平に
「そんなしんみりした一平君、嫌い。」と言って走り去る杏子。
それを受けてこの表情。
感想
この回の東堂マネージャーのセリフが一番好きかもしれません。いや、まさしくその通りですよね。当たり前の事を言っているようで、実は一番難しいかもしれません。このドラマを観てから、常に「自分は今仕事の奴隷になっていないか?」と自問自答するよう心がけていました。どんな仕事も前向きにやれば楽しくなると自分に言い聞かせて・・・。しかし年をとるにつれ、その人に合う合わないがあるなと思うようになり、今は自分のやりたい仕事しかやってませんw。まあ、その為に結構勉強とかスキルアップとか頑張りましたが。周りでも常にイライラしている人やしょっちゅう体調を崩す人、仕事の愚痴ばかりこぼしている人いますよね?完全に仕事の奴隷です。そんな人を見ると「今の仕事辞めて、別の仕事探せばいいのに」と思います。簡単なことではないと思いますが、「自分が幸せに生きるため、楽しく働くためにはどんな仕事が一番自分に合っているのか。」を考えることにもっと時間を割くべきだと常々思います。そしてその為にスキルアップが必要なら勉強するとか、若しくはアルバイトでも何でもいいんで、未経験OKな仕事を探してスキルを磨いていけばいいと思います。
ドラマの話に戻ります。
今回はかなり一平がやられてました。「結婚相手にミヤザワもアリね」と言っちゃう杏子にちょっと引きましたw。しかも理由が「海外勤務もあるだろうから2、3年海外行けちゃうかも」的なチャラい考え!その後に「一平くんの為に・・・」と言われても普通は「は?」となりますが、一平は純粋なので。
Mr.ウォーカーに詰め寄るレストランスタッフも凄みがありました。あれじゃウォーカーも座るしかないw。陰からはなんか二人が見てるし・・・。
一番解せないのは、一平が商談にカバンを持ってきて立ち去る時のミヤザワの「ニヤッ」と笑うシーン。「あーあ、やっちゃったね」みたいな。
あれ普通に腹立つやろ!?なぜ笑った?そのくせ「お前を見て頑張ろうと思えた。」って・・・。でも一平は純粋なので。
一平もそうですが、このドラマ、悪い人が殆ど出てきません。最終的には皆良い人。だから観た後すごく心が洗われるんですよね。
音楽もいいし。舞台も綺麗だし。
リアルタイムで観ていた時は小学生だったので、「ホテルマンて素敵な人達なんだな~」と感動して観ていましたが、現実はこうはいきません。
特に接客業なんてもっとドロドロしてますよね。ブラック企業も多いし。
でも、観終わった後は自分もこんな風に純粋でありたいな、といつも思うわけです。
素敵なドラマ。
最近なかなかこういったドラマ無いですよね?あまり、最近ドラマ自体観ていないので、こんな純粋な気持ちになれるドラマが他にあればどなたか教えてください!
では、また次回!